娘の結婚式でバージンロードを歩く!~声援とスタッフのサポートが力に~

結婚式イラスト

62歳で脳梗塞を発症し、今も左半身にマヒがあります。病院でリ八ビリをしていましたが、それに物足りなさを感じていた頃、堂山公園デイを紹介されました。

当時はもちろん車椅子です。利用開始から半年ほどたった頃、娘が「教会で結婚式を挙げるから一緒にバージンロードを歩いて」と言い出したんです。エッ!と思いましたが、同時にヨシッという気持ちにもなりました。

娘の結婚のことはしばらく黙っていましたが、ある時スタッフにポロッともらしたら、あっという間にスタッフの皆さんに広がってね。

平行棒で練習したり、ゆっくりフロアを歩いたりしていると、みんなが声をかけてくれるんです。

「すこい、すこい!」と言って励ましてくれるし、拍手が起こる日もありました。これはとても励みになりましたね。

1日2回、個別のリハビリを受け、式までの約10か月間は死にもの狂いで頑張りました。すると、みるみるうちに歩行が安定し、横歩きや障害物をよけて歩くこともできるようになりました。仕上げはね、スタッフが花嫁役になり腕を組んで歩く練習(笑)。

式の数週間前にはすっかり自信がつき、当日は杖なしでバージンロードを歩きました。不安はまったくありませんでした。それよりも父親の役割を果たしたという安堵感が大きかったですね。

私は昔から山登りやスキーが好きで、いろいろな所に出かけていました。だから、できるならもう一度、山に行きたい。バージンロードの経験から、目標を持つことの大切さを実感しているので、今の目標はスキーをすることかな。まあ、死にもの狂いにはならないけど、目標に向かってコツコツ頑張っています。