○印象深かった思い出についてお教えいただけますか?
⇒有難かったのは母の体調が変化して入院、人工呼吸器がついたときの事です。
退院時に人工呼吸器のままではホームには戻れないと承知していました。幸いにも人工呼吸器は外れたのですが気管切開した状態でしたので「もうローズライフ京都さんに帰れないかも?」と思っていたのです。しかし「これまでここにお住まいだったのだから!」と、皆で受け入れ体制を整えてくださいました。体調に不安を抱える中、慣れ親しんだ環境に戻れた事は本当に有難かったです。退院して約2か月…母も頑張ってくれました。ここに戻る事が叶わなくて慣れない他施設のお世話になっていたとしたら「ここまで頑張れただろうか?」と思いました。最期は寒波が襲来した日の明け方でしたので、連絡を受けてもすぐには動きが取れませんでした。そして…やはり最期には間に合いませんでした。しかし、やっとの思いで駆け付け寄り添った母の顔は、凄く穏やかな顔でした。「15分前の巡視のときは、スヤスヤ寝息を立てて気持ち良さそうに寝てらした。」とお伺いし「あぁ、これで充分と思ったのか、本人も気付いていない様な寝顔だな。」と思いました。穏やかな表情をしてくれているのは、こちらで寛いで過ごしていた証。 本当にこちらでお世話になって良かったと思いました。何よりのことです。毎日通いつめた私もここが第2の家だと思っていましたので、母が旅立ち自室の荷物を片付けに訪れた際に「またお顔見せてくださいね。」「いつでも遊びにきてください。」と皆さんにお声をかけていただけた事は嬉しかったです。今でも時々皆さんのお顔見たさに来てしまいます(笑)また、思い出で楽しかったのは、お出かけツアーでしょうか。無理を申し現地同行させていただいたのですが、特にコロナ禍前のお出かけツアーで訪れた動物園ではキリンが母の顔のすぐ傍に顔を寄せてきて…母も首が長かったから「仲間と思ったのかしら⁈」と皆で大笑いした事が良い思い出です。