A:五年前まで、耳鼻咽喉科のクリニックを開業していました。引退後は病気がちで、今年も三月に入院。病院から直接こちらに入居したんです。
T:ここに入居が決まるまでは大変だったんですよ。いろいろなホームを紹介されても主人がうんと言わなくて…。
A:自宅に戻りたいという気持ちが強くてね。でもここは、以前、京都府医師会館があった場所だと聞いて縁を感じました。医師会の役員などをしていたので壊かしさもありましたし、ここは屋上からの眺めが素晴らしいんです。
T:息子が見つけてくれたんですが、私もとても気に入っています。ここに来て一番うれしいのは食事の支度をしなくていいこと。スタッフさんの働きぶりもキビキビと気持ちがいいですね。
A:バタバタと忙しくしてきましたので、何もしなくていいというのがこんなに快適だとは思いませんでした。ここでは体操や軽い運動もできるので体調も良くなっています。
T:心に余裕が出てきましたし、ホームのイベントに参加することに、気持ちが前向きになってきたように思います。
A:結婚して六十三年。こうして一緒に暮らしていけるのはありがたいことです。
T:それはね、私が争いごとが嫌いな平和主義で、いろいろ我慢してきたからですよ(笑)。
A様ご夫妻(70代・80代)