1月に神戸で開催された「ノーリフト国際シンポジウム」のために、オーストラリアから来日された講師の方をお招きし、当社にてノーリフティングの取組をお話しいただきました。
テーマは、「オーストラリアの介護施設におけるノーリフトケアと労働安全衛生マネジメントについて」です。
前半は、講義形式、後半はディスカッション形式での実施です。
オーストラリアで、医療・介護事業を展開されているノーベルライフパシフィック株式会社のCEOジュディス・ドン氏、取締役のロス・ハンフリーズ氏、エグゼクティブマネジャー兼通訳の安則氏、現場にてケアの指導を行っておられるピッパ・ライト氏、そして日本ノーリフト協会の保田代表にお越しいただきました。
当社からは、社長、事業部長、ノーリフティングの推進を担う各事業所の管理者、リーダー層を中心に参加しました。
通訳の方を通してのやり取りに、最初は少し戸惑いのあった当社スタッフも、ディスカッションが進むにつれて、質問にも熱が入ります。
「在宅でのノーリフティングの推進は?」
「どの職種が、どのような役割を担うのか?」
「皆の意識を変えていくには何が重要か?」
「オーストラリアも、20年前は在宅のノーリフティングの取り組みは進んでいなかった。“なぜこのケアが必要なのか”ということを、プロは分かりやすく利用者・家族に伝えなければならない」
「自分はこれができる、これをやりたい、という人に率先して任せ、その分野の“チャンピオン”を作ること」
「目の前で、スタッフに実際にケア動作をやってもらう。“良い”という実感が伴うと、物事が進んでいく」
「自分たちが考えて決めたというプロセスが大切。管理者の役割は、皆が一緒に取り組んでいるという意識を作ること」
時には理論的に、時には情熱的に伝えられる、経験に裏打ちされた言葉に頷き、メモを取る当社スタッフ。
「会社を挙げてのノーリフティングの取り組みは、あたかも旅路のようです。山あり谷ありで、時には困難もあるでしょう。しかし、その旅路の先には、必ずや素晴らしい景色が待っています」
ジュディス氏からいただいた結びのその言葉に、社長以下、参加者一同、背を押していただきました。
ノーリフティングの取り組みを更に進め、スタッフもご利用者も双方が笑顔になるケアを進めていこうと決意を新たにした一日でした。
オーストラリアはノーリフティングケアの発祥の地。多くの学びを得られた講演会となりました。講師の皆様、本当にありがとうございました!